パオリンスホーフの2006年ヴィンテージ入港!
先日、パオリンスホーフのケラー・マイスターであるオリバーと一緒に開催したワイン会で、彼らの造った2006年産のワインをズラリと飲み比べました。
そして、パオリンスホーフの2006年産ワインのレベルの高さは、今まで以上に素晴らしいものであると確信。
2006年といえば、ドイツでは難しい年だったので、仕入れの際にはしっかり試飲することが必要だと聞いていたけれど、こうして素晴らしいワインを楽しめるということは、やはりワイナリーによってかなり違いがある様子。美味しいワインが見つけられるよう、お仕事(試飲)頑張らなくっちゃ。
そういえば、昨年2006年の秋に、オリバーのママであるクリスタ・ママからの報告が届いていたっけ。
いま思いかえせば、これって2006年のこの華やかな味わいをズバリ予測している納得のご報告でした。
『パオリンスホーフ』。 以前にも増して、私の超お薦めの造り手さんです。
辛口のグラン・クリュクラスのプレミアムワインが続々と誕生している、今とっても面白いドイツ。
ドイツ=甘口ワインでしょ。
なんて言ってる場合じゃない!
(甘口を否定するのではないです!!甘口も大好き♪)
ぜひ、体験してみてください。
こちらのワインは、パオリンスホーフの 『 グラン・クリュ カマー 』。 (10月入荷予定)
それでは、クリスタ・ママからの「2006年の収穫状況」のご報告を添えておきます。
2007/09/26 Photo&Writer:Saci |
2006年初夏から夏にかけて 葡萄の生育状況
2006年の天候は、私たちの理想とするリースリング種にとって、非常に挑戦的といえるものでした。
5月、6月に芽を出し始めた後、葡萄の花は6月中旬には咲き終わってしまい、7月には記録的な暑さと乾燥に見舞われてしまいました。高温のために果実の細胞形成が妨害され、その時すでに、葡萄の収穫量は減少すると予測されました。
夏が進み、葡萄の成長は3週間近くも早い状態であったのが、8月の湿った冷気のせいで、成長に極端にブレーキがかかってしまいました。そのようなわけで、黄金の9月の太陽が待ち望まれ、葡萄の実のエクスレ度が上がることが期待されました。
秋の最高条件による貴腐化
10月になって、モヤのかかった時期とは打ってかわって、暖かい陽当たりのよい気候になりました。
これらの要因が、果実の水分を消耗するボトリティス・シネレア菌(貴腐菌)の発育を促す最高の条件となり、貴腐的な成分が、糖分、酸味、そしてアロマをさらに集中的に取り戻す働きをしました。
信じられない速さで貴腐化が広がり、予定よりも随分早く摘み取りをしなければならず、できる限り早く処理しなければなりませんでした。
2006年のような「タービン的な摘み取り」(ジェットエンジンのようなパワーを要する急速な摘み取り)は、かつて体験したことはありません。
当初は、すごく成熟した葡萄を収穫するために、少しでも多くの日照時間を利用するべきであると思っていたのですが。
私たちの仕事を手伝ってくれる方々は、たびたび、暗闇になる頃まで働き、そして翌日は翌日で、朝早くからまたやって来るという調子でした。
お手伝いをしていただいた方々、友人やお客様たち、親戚の者たち一人一人に感謝いっぱいです。
大半がアウスレーゼ、ベーレンアウスレーゼ級
パオリンスホーフのビッグ・ヴィンテージ2006年
ところで、2006年はものすごいヴィンテージです。
一日20時間の労働という過労を通じた「生み」の時と比較すると、仕事が終わって夜、絞り機の中で金色に輝くモスト(葡萄の果汁)を見れば、その苦労も忘れてしまいます。
ワインファンや醸造家は、エクスレ度は100以上だと予測しています。
収穫量は残念ながら、昨年や平年よりも極めて少なくなりました。
しかし、私たちのセラーには、大半がアウスレーゼやベーレンアウスレーゼ用の価値あるモスト(葡萄の果汁)ばかりが入っています。
2006年10月 ドイツ ケステンより
ヴァイングート・パオリンスホーフ クリスタ・ユングリング
|
|
前のページへ戻る
« テースティング・バー:赤ワイン |
TOPページへ
| テースティング・バー »